オレンジ・パートナーズよりの事務所通信


「労働基準法」に関する事務所通信

事務所ニュース 2月号

皆さまこんにちは。いかがお過ごしですか。
インフルエンザが大流行していますね。 外出時はマスクをしっかりつけて、会社や自宅に入るときには手洗い、うがいを怠らないようにしましょう。

社内に「懲戒制度」はありますか?

●「懲戒制度」は職場のルールを守らない(従わない)社員に対する罰です。 社員には、"会社の指示に従って誠実に働く義務"があり、一方、会社には"(社員の働きに対して)給与を支払う義務"があります。

社員がルールを守らない場合には、会社は職場秩序を守るため、懲戒制度をもうけて、対象社員の処分を行うことができます。社員であれば、社員である以上、会社の指示に従わず、反抗的な態度をとったり、業務に支障を与える行為は許されることではありません。このような社員が社内に一人いるだけで、職場の雰囲気が悪くなり、周囲の社員の士気を低下させるなど、会社全体の秩序が乱れ、業績への影響も生じかねません。

●こういった事態を防ぐために、会社がやっておくべきことが2つあります。
  1. 社内の服務規律を定めておくこと 
  2. 服務規律に違反した場合の「懲戒処分」を定めておくこと
懲戒処分は会社が自由に行なうことができると思いがちですが、法律的には、処分するための根拠が明らかでなければなりません。根拠なく行なった懲戒処分は裁判でも無効と判断されています。

たまに、『遅刻3回したら1日欠勤扱い』といった話を聞くことがありますが、これも一種の懲戒処分でしょう。しかし、実はこの処分、法律的には無効になるものです。給与の減額を行なう場合には、懲戒処分のなかに、「減給」処分があることを規定しておきます。減給処分については、減給額が過大になりすぎないように労働基準法のなかに基準が設けられていますが、基準に沿った形(=減給額は平均賃金1日分の半分以内、かつ給与総額の10分の1以内に抑える)であれば複数の事案が起きたときにそれぞれ減給することも可能です。

●懲戒処分」を定める場合には、就業規則等に、違反に該当する行為と罰の種類、その内容を取り決めておきます。懲戒処分は、おおまかに2つされます。1つは、罰を与えて指導改善を促し、本人を再起させる場合と、罰を与えてそのまま会社を退場してもらう場合です。通常は、下記の順で処分を重くしていきます。

①戒告・譴責→②減給→③出勤停止→④降格→⑤諭旨退職→⑥懲戒解雇

懲戒対象となる行為には、職場の規律違反だけでなく、経歴詐称、社会常識、勤務態度、業務遂行(命令違反・妨害)、施設管理、安全衛生、信用失墜、ハラスメント等の場面を想定し幅広く取り決めておきます。懲戒処分の実施にあたっては違反行為と処分内容の妥当性当にも考慮して公正に行ないましょう。

当事務所は貴方の会社の"人事専門秘書"です。より良い就業環境を整えるため、雇用と労務、賃金に関するご相談がございましたら、ぜひお声がけください。

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事務所ニュース 10月号

皆さまこんにちは。いかがお過ごしですか。
10月に入り、朝晩はようやく涼しくなってきましたね。これから段々と寒くなってきますので、体調には十分注意してくださいね。

1人@20万円の税額控除が可能に(雇用促進税制スタート!)

今後、従業員を増やす予定のある会社様にはぜひご検討いただきたい内容です!! 今年6月30日、税制改正法が公布され、雇用を増やす企業に対して減税するなどの税制上の優遇制度(雇用促進税制)が創設・拡充されました。

●平成23年4月1日から平成26年3月31日までの期間内に始まるいずれかの事業年度(※1)において、従業員の数を2人以上(※大企業は5人)、かつ、10%以上増やした(※2)事業主には、従業員数の増加一人あたり20万円の税額控除(※中小企業の場合は当期法人税額の20%が上限)が受けられることになりました。

◆対象となる事業主
  • 青色申告書を提出する事業主であること
  • 適用年度とその前事業年度に、事業主都合による離職者がいないこと
  • 適用年度に雇用者(雇用保険一般被保険者)の数を2人以上 (※大企業は5人)、かつ10%以上増加させていること
  • 適用年度における給与等の支給額が、比較給与等支給額(※3)以上であること
  • 風俗営業等を営む事業主ではないこと

※1:個人事業主は、平成24年1月1日~平成26年12月31日までの各暦年が対象。
※2:雇用増加割合とは、適用年度の雇用者増加数÷前事業年度末日の雇用者総数で算出。
※3:比較給与等支給総額とは、前事業年度の給与等の支給額+前事業年度の給与等の支給額×雇用増加割合×30% で算出。

●この制度の注意点は、結果として対象要件をクリアしても、事前に計画届を提出していなければ税額控除の対象にはならないという点です。新たな事業年度に社員を採用する見込みがある会社であれば、ひとまず計画届をだしておきましょう。23年度については、すでに4月から8月末までに事業年度を開始した事業主には10月末までの提出が認められています。なお、手続きは、次のとおりです。 

① 事業年度開始後2ヶ月以内に、目標の雇用増加数等を記載した雇用促進計画を作成し、ハローワークへ届出。 ② 事業年度終了後2ヶ月以内に、雇用促進計画達成状況をハローワークに確認。 ③ 確認を受けた雇用促進正計画の写しを確定申告書等に添付し、税務署に申告。

●その他にも、「くるみん」マークを取得した事業主や障害者を多数雇用する事業主向けの税制優遇措置も拡充されました。より良い就業環境を整えるため、雇用と賃金に関するご相談がございましたら、一度お声がけください。

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事務所ニュース 9月号

皆さまこんにちは。いかがお過ごしですか。
9月12日(月)は、仲秋の名月。1年で1番美しいお月さまを見ることができるそうです。たまにはゆっくり、夜空を眺めるのも素敵ですね。

御社には"自転車通勤者"がいますか?

●運動不足やストレスの解消、またエコブームの影響もあり、昨今、自宅から会社まで自転車で通勤する従業員の数が増えています。
従業員より自転車通勤の申し出があった場合、御社ではどのように対応されているでしょうか。

●自転車通勤者の増加に伴い、労災事故件数が増えています。平成19年の東京地裁判決では、成人男性が昼間に信号表示を無視して高速度で交差点に進入し、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突し11日後に頭蓋内損傷等が原因で女性が死亡した事故に対し、男性側に約5,000万円の賠償が命じられました。

●自動車通勤同様に、自転車通勤でも被害者あるいは加害者になる可能性があります。自転車通勤は許可制にし、通勤途上における事故防止の観点から、以下の点をあらかじめ検討しておくことが必要でしょう。

  1. 自転車の定義
  2. 自転車の許可基準(安全基準、自転車保険、防犯登録等)
  3. 再申請時の取扱い(保険の満期、利用自転車の変更、引越等)
  4. 駐輪場の取扱い(自分で確保が条件、駐輪場利用許可証)
  5. 遵守事項(道路交通法規、自治体条例等)
  6. 禁止事項(二人乗り、飲酒、雨天時等)
  7. 事故等の取扱い(責任所在、自転車の盗難破損の場合等)
  8. 通勤手当の支給検討(算定基準等)

●なお、従業員が交通機関利用による通勤費の申請を行なっていながら、実際には自転車で通勤していた事実が後日発覚した場合、会社は虚偽の報告に対する懲戒処分を科すことができるだけでなく、実際に支払った通勤手当は、過去10年に遡って過払い分の不当利得を返還請求することも可能です。あらかじめ、就業規則等に明記しておくとよいでしょう。

●通勤手当の支給検討にあたっては、所得税の課税範囲を参考にすることが通常です。先ごろ行なわれた税制改正により、交通用具(自動車・自転車等)使用者の通期手当の非課税特例が廃止されることが決まりました。この結果、24年1月以降の通勤手当について、マイカー等で通勤する人が鉄道等の交通機関を利用したらば負担することとなるべき運賃相当額が、距離比例額(距離に応じて非課税と認められている1か月あたりの金額)を超える場合には、超えた額について課税対象となります。

●当事務所は貴方の会社の"担当秘書"です。より良い就業環境を整えるため、雇用と賃金の整備に関するご相談がございましたら、一度お声がけくださいね。

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事務所ニュース 8月号

皆さまこんにちは。毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか。先月までは賞与、算定、労働保険申告作業等でバタバタしていた毎日もようやくひと段落ですね。

非常勤の雇用契約書に関する問合せ、相談が増えています!

●ここ最近、アルバイトやパート、または定年再雇用した従業員との雇用契約に関するお問合せが増えています。
正社員の就業規則や雇用契約書はチェックしたけれど、非常勤の契約書に関しては個人ごとに様々な条件を付けたりしているため、画一的に管理できていなかったという会社さんは、実は意外と多いものです。
しかし、だからこそ雇用契約が非常に重要だということをしっかり認識していただく必要があります。非常勤の雇用契約書の内容があいまいであったり、記載がなかったために、パート従業員が"●●は正社員と同じだろう"と思い込んでしまい、それが原因でトラブルになってしまうケースが後を絶ちません。
●こういったトラブルを未然に防ぐためには、まず雇用契約書の内容を非常勤用のものにリニューアルしておくことです。

図①
  • ◎ 労働契約の期間
  • ◎ 就業の場所・従事すべき業務
  • ◎ 始業・終業の時刻
  • ◎ 所定労働時間を超える労働有無
  • ◎ 休憩時間、休日、休暇等
  • ◎ 退職・解雇に関する事項
図②
  • ◎ 契約更新の有無
    →「本契約は更新する場合がある」
  • ◎ 更新する場合の基準
    →「契約期間満了時の業務量、本人の勤務成績、態度、能力、担当業務の進捗状況、経営状況を勘案して判断する」
図③
  • ◎ 昇給
  • ◎ 退職手当
  • ◎ 賞与の有無
  • ○ 所定労働日以外の労働有無
  • ○ 所定労働時間を超える労働有無
※ ○印は努力義務
註 : 図①~③について
  1. ①すべての従業員と契約する事項
  2. ②契約期間がある従業員の場合に追加記載する事項
  3. ③短時間勤務の従業員との契約で追加記載する事項

●特に、定年を迎えた社員の再雇用を検討する場合は、個別の契約書を確認するだけでなく、労使協定書の中身もあらためて検討してみましょう。労働局でもホームページや行政資料のなかで継続雇用する場合の基準の設定の仕方、取扱い方法等が詳細に説明されています。資料をそのまま流用するのではなく、自社にあった内容に変えていくことが、トラブルを防ぐことに繋がります。

●当事務所は貴方の会社の"担当秘書"です。より良い就業環境を整えるため、雇用と賃金の整備に関するご相談がございましたら、一度お声がけくださいね。

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事務所ニュース 3月号

皆さまこんにちは。 3月に入って桜のお便りが届きました。そう、静岡の河津桜です。桜の花のように、女性としての魅力を一層磨いていきたいと思う、そんなこの頃です。

就業規則の見直しは今の時期にやっておきましょう!!

●あと1か月もすれば4月ですね。入社シーズンを目前に控え、御社では就業規則や社内書式の見直しは進んでいますか?

●年末から年明けに頂戴するお問い合わせに、『給与や評価制度を見直したい』というものがあります。4月の給与改定を前に、社員に公平で透明性の高い評価制度を作りたいというご相談や、単に労働時間が長いのではなく生産性が高い社員が給与上でもしっかり認められる制度にしたいという社長の想いのこもったお話を伺い、こちらも全力で一緒に作業を進めるのですが、いざ制度ができあがったときに忘れがちなのが、就業規則への反映、整備です。

●今年は、昨年とちがって特に大きな法改正等がない分、就業規則を含めた社内ルールの点検がおろそかになりがちです。給与制度等の改定がない場合でも、以下に該当する会社様は必ず3月中に就業規則を見直してくださいね。

  1. →定年後の継続雇用制度を導入している会社様
  2. →従業員数が会社全体で100人以上いる会社様

●今回は、1 に該当する会社様むけにご案内します

picture201102.jpg●平成18年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法では、65歳未満の定年制度を導入している企業は65歳以上に定年を引き上げなければならないとされています。そのため、60歳定年の会社では、高年齢者の雇用確保措置として以下の3つのうちのいずれかを実施することが求められています。
(1) 定年の引き上げ
(2) 定年の定めの禁止
(3) 継続雇用制度
●(3)の導入にあたっては従来、就業規則で定めた基準に合致した者のみを継続雇用の対象者とすることができましたが、平成23年4月以降も基準を設ける場合は、その基準を労使協定で定める必要があります。一方的に会社が決めるだけではなく、労使の間で十分に話し合ってくださいね、という主旨です。
●継続雇用の基準を就業規則で定めている事業所では、就業規則の見直しとあらたに労使協定の締結が急務となります。どのように基準をもうけたらいいか等のご相談がございましたら、一度、当職までお声掛けくださいね。

社会保険労務士事務所 オレンジパートナーズ

事務所ニュース 12月号 Vol.6

いつもお世話になり、ありがとうございます。
本年最終号として今回も皆さまのお役に立つ情報をお届けしたいと思います!皆さまのおかげで無事、年の瀬を迎えることができそうです。
今年も1年ありがとうございました。

今月のチェック!

■給与計算に注意!平成23年1月から16歳未満の扶養親族に対する扶養控除が廃止されます。対象被扶養者がいる場合は給与ソフトの扶養の設定を変更する必要があります。同じ給与額でも所得税が上がるため、手取り給与が減ることになります。

■冬賞与は支給予定ですか?賞与支払届の提出は、支給後5日以内です。支給が決まりましたらご一報ください。また、評価による原資配分等のご相談も承ります。

月80時間を超える残業がありますか?

昨年12月14日、東証一部上場の建設会社(千葉事業所)に勤務していた男性(当時24歳)が2008年11月に自殺したのは、同社での長時間労働が原因として、9月に千葉労働基準監督署が労災認定していたことが分かりました。
遺族を支援する川人弁護士によると、男性(2007年4月入社)は、多いときで月160時間を超える時間外労働を行っており、2008年8月に体調不良で精神科を受診し、一時的に仕事の少ない部署に異動したのだが、再び多忙な部署への異動が決まった直後に自宅アパートで練炭自殺したということです。
同社は労使協定で、納期直前などは月最大200時間まで時間外労働を延長できる取り決めを結んでいたといいます。

36協定

会社が決められた就業時間を超えて勤務(いわゆる残業)させる場合には、社員の代表者と36協定を締結し、労基署に届出ることが義務づけられています。届出をせずに、法律で決められた時間(1日8時間、1週40時間)を超えて残業させた場合は、労働基準法違反として6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

長時間労働の防止は毎年、労基署の重点施策のひとつに掲げられており、時間外労働が月80時間以上の場合を「過労死ライン」として、対象事業所には調査票(前掲)を送付し実態の把握を行なっています。 36協定の記載または労基署調査対応に関するご質問点は、ぜひ当職までお声がけください。より良い就業環境を整えるお手伝いを致します。

社会保険労務士事務所 オレンジパートナーズ

事務所ニュース 11月号 Vol.5

いつもお世話になり、ありがとうございます。

11月1日付けで合同事務所へ入所することが正式に決まりました。
仲間の社労士とともに、皆さまのお困りごとを1つでも多く解決できるよう今日も元気に合羽橋の問屋街を飛び回ります!

今月のチェック!

■年末に向けた給与業務のスケジュールをたてましょう!12月は通常の給与計算のほか、賞与の支払、年末調整があります。今月中にスケジュールをたてておき、扶養控除申告書等の従業員に記入してもらう書類等は配布し、生命保険料控除証明書等の準備を促しておきましょう。

自動車事故と労災保険のビミョウ?な関係・・

仕事や通勤に自動車を利用する従業員も多いと思います。皆さまの会社には自動車使用に関する規程や取扱いが定められていますでしょうか?

業務での利用が必要な場合に自動車保険に加入する際、一般的に自動車単位で3000~5000万円の補償を設定するケースが多く、また労災保険との重複を避けるため、当初から特約をつけて業務中の事故の場合は人身障害保険金を支払わないという保険内容での契約を検討する場合もあるでしょう。

仕事中や通勤途中の自動車事故であって、さらに相手(第三者)のいる事故の場合は会社としての責任、損害賠償問題に発展することも考えられるため、このような不確定要素である事故リスクから会社を守るには当然とも言えます。当事者本人には、自動車保険(自賠責・任意保険)と労災保険の両方から保険がおりることが予想されますが、どちらの保険を先に受けるかについては法律上の取り決めはなく、自由に決めることができます。

◆自動車保険と労災保険

自動車保険の人身傷害保険でカバーされる範囲は、事故でケガをした場合の治療費、労務不能になった際の所得補償、精神的損害・後遺障害・死亡等に対する補償があります。労災保険も名目上は同じような保険給付が用意されています。ただし、自賠責保険の場合には休業損害が100%てん補されるのに対して労災の場合は60%(その他に特別支給金あり)であったり、自賠責保険には慰謝料が支払われるのに対して労災保険に慰謝料はない、また自賠責保険には支払限度額(補償額)が全部で120万円と設定されている点などは両者が大きく違う点です。

通常は自動車保険を先行させますが、自身の過失割合が大きい(可能性がある)などの場合にはあえて労災保険を先行させることも検討する必要があります。また、当事者のうち従業員が被害者の場合には、相手方から示談の相談があった場合でも、すぐには応じず、症状の状態を十分に確認し、損害額をしっかり把握・検討したうえで対応すべきでしょう。

そのためには、事故対応時の基本となるルールやマニュアル等をあらかじめ作成しておき、従業員の間でも事故対応時の大筋の流れだけは周知しておくと良いと思います。万一の際にも初期判断を誤ったり、また自社に不利益をもたらすことなく対応することができるでしょう。

当職は交通事故訴訟に秀でた弁護士や損害保険の専門家とも提携しております。労災の保険給付の内容その他ご相談、ご質問がございましたら、ぜひ一度お声掛け下さい。

社会保険労務士事務所 オレンジパートナーズ


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