【1】就業規則作成支援

就業規則の作成は、会社を成長させるための第一歩です。

サービス残業や不当解雇によるトラブル・訴訟が、ここ数年増え続けています。
御社は、就業規則を整備されていますか?

  
  *他社の就業規則やモデル就業規則をそのまま使っている!?
  *前回作成(変更)してから、1年以上見直しをしていない!?


訴訟で重要なのは、御社の就業規則や雇用契約書等では、どのような取扱いになっていたか、という点です。
実務と異なる取り扱いが規定された就業規則・雇用契約書は、もしものときに会社への損害を必要以上に大きくしてしまう可能性大です。

社員との関係が良好な「今」だからこそ、会社を守るための就業規則・雇用契約書を作っておきましょう。

もしあなたの会社に労使トラブルが起きたとき、従業員を守ってくれる法律は数多くありますが、あなたの会社を守ってくれる法律はありません。

唯一、会社を守ってくれるもの、実は、それこそが、あなたの会社の就業規則なんです。

当事務所では、労務リスク対応型の就業規則を作成いたします。
法令に裏付けされた就業規則は、経営者と社員の双方にとって、自社に対する安心感をもたらしてくれます。



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    私たちが目指すのは、労務リスクの回避と業績向上です。

     

           御社の就業規則は あなたの会社を守ってくれていますか?


    就業規則作成の流れ

    就業規則作成時の流れを概略で示しております。

    <第1段階 就業規則の作成相談、お見積り>

    まずは今回のご依頼のきっかけ、ご要望をお伺いします。
    現状の労働条件や給与体系等をヒアリングした段階で、就業規則の作成にかかる期間、費用等について打合せさせていただきます。

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    <第2段階 ご契約、現状の監査>

    ご契約が整った段階で、現状の就業規則や労使協定書等の必要書類をお預かりさせていただきます。
    現行の規程と法令との整合チェックを行ない、現状の把握分析を行います。

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    <第3段階 具体的な検討策の検討>

    ヒアリングした内容で就業規則のたたき台を作成します。
    採用・勤怠、労働時間、休日・休暇、休職・退職、懲戒等に区分して打合せをかさね、御社の課題と具体的な対応策を検討します。
    ※この段階に入ると、労務管理の基礎に触れ、就業規則に記載された内容の法的意図や実際に対応した過去のトラブル例と対応策などを交えながら、自然に就業規則の理解を深めていただきます。

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    <第4段階 就業規則の納品>

    本則、給与規程、育児介護休業規程その他の規程間の整合チェックを行い、新たに始まるルールの適用対象者の範囲やスタート時期等を確認します。
    また、完成した就業規則は、会社様に最終確認いただき、紙冊子と電子データにて一式納品いたします

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    <第5段階 周知説明と監督署提出>

    新就業規則のスタートまでに、従業員への内容の周知説明手続きを経て、最終的に従業員代表者の意見をもらい、監督署へ新就業規則を提出いたします。

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    <最終段階 運用開始>

    新就業規則の運用を開始します。
    なお、第1段階から納品までの目安時間は、3~6か月程度です。
    ご要望に応じて、新しい就業規則にあわせた必要な書式や協定書類も作成いたします。


     

    電話番号03-3845-2670

    【2】労務管理労務相談

    時間管理の仕方や残業代計算の方法、代休と振替休日の扱い、有給休暇、退職解雇相談のほか、社内で起こる日常の労務相談の対応や社内制度の整備・運用を支援いたします。

    人事労務 Q&A 採用・入社編


    ○ 学生等の未成年者を採用したいのですが、何か注意すべき点はありますか。

    → 未成年者とは20歳未満の者をいいますが、労働基準法では、満18歳未満の者を雇う場合には、事業場に年齢証明書を備え付けなければならないと定められています。また、中学生(満15歳に達した日以降の最初の3月31日が終了するまで)以下は原則として雇用することが禁止されており、例外的に雇う場合には労働基準監督署の許可を受ける必要があります。

    高校生をアルバイトで雇う場合は、年齢証明書として、住所・氏名・性別・生年月日を記載した「住民票記載事項証明書」を本人からもらっておくとよいでしょう。また、高校生に時間外労働や深夜、休日をさせることは、原則として、禁止されています。


    ○ 退職予定だった社員が辞めないことになりました。すでに後任者の内定通知を出していたのですが、内定を取り消すことはできますか。

    → 採用内定の通知は、実際の労働契約の締結や就労がないものの、一般的には、それによって入社時期を明確した労働契約が成立したと解釈されるため、内定取消にあたっては、社員を解雇するのと同じような基準で内定を取り消せるかを判断することになります。内定通知の内容やその手続、内定期間における対応状況等の状況を個別に判断することになりますが、内定取消が、客観的にみても社会通念上も合理的と認められなければ、内定取消は無効となります。

    内定取消が許容される基準としては、内定者が卒業できなくなった場合や、健康状態の悪化で就労ができなくなった場合、業務に関連した経歴の詐称、法違反行為による逮捕起訴があった場合などが該当します。


    ○ 身元保証人は取っておく必要がありますか。また保証期間を無期限(雇用期間中ずっと)とすることはできますか。

    → 労働者の仕事上のミスや不正行為によって会社が受けた損害を確実に支払ってもらう場合に、労働者本人と一緒に損害賠償の責任を負う人を身元保証人としてあらかじめ立てておくとよいでしょう。身元保証人の保証期間は、身元保証に関する法律により、特に定めがなければ原則として3年、期間の定めをする場合でも5年を超えることができないこととされています。(無期限としたり、自動更新が認められているわけでもありません。)

    ただし、どんな場合でも、身元保証人に100%損害を賠償させることができるわけではありません。労働者を業務面で日常的に監督する立場にあるのは、保証人ではなく会社自身になるためです。また、その他に、労働者が行方不明になったり、無断欠勤が連続している場合に、身元保証人と連絡を取り、本人の所在や働く意思があるのかを確認してもらい、または退職を促すことを説得してもらう場合もあります。


    ○ 新たに入社予定の者から住民票と戸籍謄本を提出してもらってもよいでしょうか。

    → 住民票や戸籍謄本は、他の法律で義務づけられていない限り、提出を受けることは避けるべきです。これらの書類には、本籍や出生地が分かるなど、差別的な意図を感じさせることにつながります。厚生労働書告示(平11.11.17 第141号)でも、求職者から本籍地等に関する個人情報を収集することは原則禁止する旨が規定されています。

    単に、居住場所の確認や年金事務所等への事務手続きが目的の場合には、住民票や戸籍謄本ではなく、「住民票記載事項証明書」で対応し、提出を受けた後は個人情報の管理に十分に配慮しましょう。


    人事労務 Q&A 賃金編

    ○ 労働者と合意があれば、賃金の額はいくらでも構わないのでしょうか。

    → 会社は、原則として「最低賃金法」に定められた額以上の賃金をしはらわなければなりません。仮に、最低賃金額よりも低い賃金で支払うことを会社と労働者とで合意したとしても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額を支払う定めをしたものとされます。

    最低賃金には、地域別最低賃金と、産業別最低賃金(特定の産業、職業に就く労働者に適用)が設けられています。


    ○ 入社前研修や教育訓練、インターンなどの形で研修をさせた場合、賃金の支払は必要でしょうか。

    → 会社が、実際に従事させる業務を行わせるのに必要な知識や技能を身につけさせるための研修は、労働者として受け入れざるを得ないことになります。そのため、研修内容が実際の業務に関連しており、研修を受けることが義務づけられている場合には、実際の労働に従事したものとして賃金の支払が必要になります。

    一般的には、この期間はアルバイト採用として取扱い、賃金を支払うことが大半です。なお、学生が、見学・体験的に行う実習については労働者とは認められないため、賃金支払いの対象とはなりません。


    ○ 入社後2、3日で出社しなくなった社員がいます。この者にも賃金を支払う必要がありますか。

    → 賃金は、「労働の対償として使用者が支払う」ものになりますので、勤務した分の賃金は支払う必要があります。ただし、就業規則に無断欠勤や遅刻等に対するペナルティ規定を定めておき、適用することは可能です。また、退職した月の給与は現金で支払うことを就業規則に明記し、本人がいつ取りに来ても支払えるようにしておくことで、会社が貸与した金品の返還や退職時の誓約書もあわせて取っておくことも労務管理上は有用な方法といえるでしょう。


    人事労務 Q&A 退職・解雇編

    ○ 社員を採用したところ、お客様に横柄な態度をとったり、就業中の無断外出をするなどで勤務態度が悪い社員がいます。解雇できますか。

    → 解雇をする場合は、まずその理由が正当か、やむを得ないものかを判断することになります。労働契約法では、「解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする。」と定められています。

    会社が独自に判断した結果、解雇した労働者から民事訴訟を起こされたケースもありますので、たとえ就業規則に定められた解雇事由に該当している場合であっても、慎重に判断することが必要です。




    災害時の労務管理Q&A 震災関連


    (1)地震に伴う休業取扱い

    ○ 今回の被災により、事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合にどのようなことに心がければよいのでしょうか。

    → 今回の被災により、事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切であるとともに、休業を余儀なくされた場合の支援策も活用し、労働者の保護を図るようお願いいたします。 


    ○ 従来、労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき、使用者の責に帰すべき休業のみならず、天災地変等の不可抗力による休業について休業中の時間についての賃金、手当等を支払うこととしている企業が、今般の計画停電に伴う休業について、休業中の時間についての賃金、手当等を支払わないとすることは、適法なのでしょうか。

    → 労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき従来支払われてきた賃金、手当等を、今般の計画停電に伴う休業については支払わないとすることは、労働条件の不利益変更に該当します。 このため、労働者との合意など、労働契約や労働協約、就業規則等のそれぞれについての適法な変更手続をとらずに、賃金、手当等の取扱いを変更する(支払わないこととする)ことはできません。 なお、企業側の都合で休業させた場合には、労働者に対して最低労働条件として労働基準法第26条に基づく休業手当を支払う必要があります。


    ○ 今回の地震のために、休業を実施しようと思います。この休業に伴い、休業についての手当を支払う場合、雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金を受給することはできますか。実施した休業が労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するか否かでその扱いは異なるのですか。また、計画停電の実施に伴う休業の場合は、どうでしょうか。

     

    → 雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金は、休業等を実施することにより労働者の雇用の維持を図った事業主に休業手当等の一部を助成するものです。 今回の地震に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合は、雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金が利用できます。「経済上の理由」の具体的な例としては、交通手段の途絶により原材料の入手や製品の搬出ができない、損壊した設備等の早期の修復が不可能である、等のほか、計画停電の実施を受けて事業活動が縮小した場合も助成対象になります。 本助成金は、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業に該当するか否かにかかわらず、事業主が休業についての手当を支払う場合には助成対象となり得ます。このことは、計画停電に伴う休業であっても同様です。 助成金を受給するには、休業等実施計画届を提出するなど、支給要件を満たす必要がありますので、詳しくは、最寄りのハローワークにお問い合わせいただくか、厚生労働省のホームページをご覧ください。


    ○ 今回の地震で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受け労働者を休業させる場合、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」による休業に当たるでしょうか。

     

    → 労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。 ただし、天災事変等の不可抗力の場合は、使用者の責に帰すべき事由に当たらず、使用者に休業手当の支払義務はありません。ここでいう不可抗力とは、①その原因が事業の外部より発生した事故であること、②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であることの2つの要件を満たすものでなければならないと解されています。 今回の地震で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受け、その結果、労働者を休業させる場合は、休業の原因が事業主の関与の範囲外のものであり、事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故に該当すると考えられますので、原則として使用者の責に帰すべき事由による休業には該当しないと考えられます。


    ○ 今回の地震により、事業場の施設・設備は直接的な被害を受けていませんが、取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入、製品の納入等が不可能となったことにより労働者を休業させる場合、「使用者の責に帰すべき事由」による休業に当たるでしょうか。

     

    → 今回の地震により、事業場の施設・設備は直接的な被害を受けていない場合には、原則として「使用者の責に帰すべき事由」による休業に該当すると考えられます。ただし、休業について、①その原因が事業の外部より発生した事故であること、②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であることの2つの要件を満たす場合には、例外的に「使用者の責に帰すべき事由」による休業には該当しないと考えられます。具体的には、取引先への依存の程度、輸送経路の状況、他の代替手段の可能性、災害発生からの期間、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があると考えられます。


    ○ 今回の地震に伴って計画停電が実施され、停電の時間中を休業とする場合、労働基準法第26条の休業手当を支払う必要はあるのでしょうか。

     

    → 今回の地震に伴って、電力会社において実施することとされている地域ごとの計画停電に関しては、事業場に電力が供給されないことを理由として、計画停電の時間帯、すなわち電力が供給されない時間帯を休業とする場合は、原則として、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業には該当せず、休業手当を支払わなくても労働基準法違反にならないと考えられます。


    ○ 今回の地震に伴って計画停電が実施される場合、計画停電の時間帯以外の時間帯を含めて1日全部を休業とする場合、労働基準法第26条の休業手当を支払う必要はあるのでしょうか。

     

    → 計画停電の時間帯を休業とすることについては、Q1-6の回答のとおり、原則として、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業には該当しないと考えられますが、計画停電の時間帯以外の時間帯については、原則として労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業に該当すると考えられます。ただし、他の手段の可能性、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、計画停電の時間帯のみを休業とすることが企業の経営上著しく不適当と認められる場合には、計画停電の時間帯以外の時間帯を含めて、原則として労働基準法第26条の使用者の責に帰すべき事由による休業には該当せず、休業手当を支払わなくても労働基準法違反とはならないと考えられます。


    (2)派遣労働者の雇用管理

    ○ 派遣先の事業場が震災の影響で休業しましたが、派遣先事業主が直接雇用する労働者を休業させたことについては、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」に当たらず、同条に基づく休業手当の支払が不要とされました。このような場合、派遣元事業主と派遣労働者との関係においても、休業手当を支払う必要がないこととなるのでしょうか。

     

    → 派遣中の労働者の休業手当について、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」に当たるかどうかの判断は、派遣元の使用者についてなされます。派遣先の事業場が、天災事変等の不可抗力によって操業できないため、派遣されている労働者を当該派遣先の事業場で就業させることができない場合であっても、それが「使用者の責に帰すべき事由」に該当しないとは必ずしもいえず、派遣元の使用者について、当該労働者を他の事業場に派遣する可能性等を含めて、「使用者の責に帰すべき事由」に該当するかどうかが判断されます。

    また、今回の震災に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合は、休業についての手当等が支払われ、雇用保険の適用事業所であるなど他の要件を満たせば、雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金が利用できます。


    ○ 派遣先の被災等により、派遣先での業務ができなくなったことや、派遣先と派遣元の労働者派遣契約が中途解除されたことにより、派遣元が派遣労働者を即時に解雇することは許されるのでしょうか。

     

    → まず、「派遣元と派遣先との間の労働者派遣契約」と「派遣元と派遣労働者との間の労働契約」とは別であることに留意する必要があります。派遣元と派遣労働者との間の労働契約は、契約期間の定めのない労働契約である場合(無期労働契約)と契約期間の定めのある労働契約である場合(有期労働契約)があります。 有期労働契約の解雇については、労働契約法第17条第1項において、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」と規定されていることを踏まえ、適切に対応されることが望まれます。 派遣元の使用者は、派遣先での業務ができなくなったり、派遣先との間の労働者派遣契約が中途解除された場合でも、そのことが直ちに労働契約法第17条第1項の「やむを得ない事由」に該当するものではないことに注意してください。

    また、派遣元の使用者は、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」に基づき、派遣先と連携して新たな就業機会の確保を行うことや、新たな就業機会の確保ができない場合でも、休業等を行い、派遣労働者の雇用の維持を図ることに努めていただくようお願いいたします。


    (3)震災に伴う解雇

    ○ 今回の震災を理由に雇用する労働者を解雇・雇止めすることはやむを得ない対応として認められるのでしょうか。

     

    → 震災を理由とすれば無条件に解雇や雇止めが認められるものでは、ありません。また、今回の震災の影響により、厳しい経営環境に置かれている状況下においても、出来る限り雇用の安定に配慮していただくことが望まれます。

    解雇については、法律で個別に解雇が禁止されている事由(例:業務上の傷病による休業期間及びその後30日間の解雇(労働基準法第19条)等)以外の場合は、労働契約法の規定や裁判例における以下のようなルールに沿って適切に対応する必要があります。

    ①期間の定めのない労働契約の場合

    労働契約法第16条では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定されています。

    また、整理解雇(経営上の理由から余剰人員削減のためになされる解雇)については、裁判例において、解雇の有効性の判断に当たり、(1)人員整理の必要性、(2)解雇回避努力義務の履践、(3)被解雇者選定基準の合理性、(4)解雇手続の妥当性、という4つの事項が考慮されており、留意が必要です。

    ②有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の場合

    ※パートタイム労働者や派遣労働者に多く見られる契約形態です。

    労働契約法第17条第1項では、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」と規定されています。

    ※有期労働契約期間中の解雇は、期間の定めのない労働契約の場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断される点に留意が必要です。 また、裁判例によれば、契約の形式が有期労働契約であっても、期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態に至っている契約である場合や、反復更新の実態、契約締結時の経緯等から雇用継続への合理的期待が認められる場合は、解雇に関する法理の類推適用等がされる場合があります。個別の解雇・雇止めの当否については最終的には裁判所における判断となりますが、これらの規定の趣旨や裁判例等に基づき、適切に対応されることが望まれます。


    ○ 今回の震災で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受けたために、事業の全部又は大部分の継続が困難になったことにより労働者を解雇しようとする場合、労働基準法第19条及び第20条に規定する「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇といえるでしょうか。

     

    → 労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき、解雇を行う場合の手当等の支払を定めているときは、労働契約等に基づき当該手当の支払等を行う必要があります。

    最低労働基準を定める労働基準法との関係では、同法第19条は、使用者は、労働者が業務上の負傷又は疾病のため休業する期間及びその後30日間、産前産後の女性が労働基準法第65条に基づいて産前産後の休業をする期間及びその後30日間は、労働者を解雇してはならないと定めています。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合に労働基準監督署長の認定を受けたとき等はその限りではないとされています。

    また、労働基準法第20条では、使用者は労働者を解雇する場合には、30日前に予告するか30日分の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければならないとされています。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合等で労働基準監督署長の認定を受けたときは、解雇予告や解雇予告手当の支払は不要とされています。

    労働基準法第19条と第20条の「天災事変その他やむを得ない事由」とは、天災事変のほか、天災事変に準ずる程度の不可抗力によるもので、かつ、突発的な事由を意味し、経営者として必要な措置をとっても通常いかんともし難いような状況にある場合を意味すると解されています。また、「事業の継続が不可能になる」とは、事業の全部又は大部分の継続が不可能になった場合を意味すると解されています。

    今回の震災で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受けたために事業の全部又は大部分の継続が不可能となった場合は、原則として、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」に当たるものと考えられます。


    ○ 今回の震災で、事業場の施設や設備は直接的な被害を受けていませんが、取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入、製品の納入等が不可能になったために、事業の全部又は大部分の継続が困難になったことにより労働者を解雇しようとする場合、労働基準法第19条及び第20条の「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇といえるでしょうか。

     

    → 最低労働基準を定める労働基準法との関係では、事業場の施設や設備が直接的な被害を受けていない場合には、事業の全部又は大部分の継続が不可能となったときであっても、原則として「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇に当たりません。ただし、取引先への依存の程度、輸送経路の状況、他の代替手段の可能性、災害発生からの期間等を総合的に勘案し、事業の継続が不可能となったとする事由が真にやむを得ないものであると判断される場合には、例外的に「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」に該当すると考えられます。


    ○ 勤め先企業が、被災が比較的少なかった地域にあり、営業・操業が再開しつつありますが、現在避難所にいるため通勤できません。このような中、雇用主から「出勤できなければ解雇する」と言われ、困っています。何か対応策はあるのでしょうか。

     

    → 震災を理由とすれば無条件に解雇や雇止めが認められるものでは、ありません。 解雇については、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇は、権利の濫用として無効となります(労働契約法第16条)。

    この点について、労働者が避難所にいるために通勤が困難であることのみを理由に解雇をすることは、一般的には相当でないと考えられます(ただし、最終的には個別の事情を総合的に勘案して判断されます)。 まずは、労使がよく話し合って、労働者の不利益を回避する方策を見いだすよう努力いただくことが重要です。


    (4)採用内定者への対応

    ○ 今回の震災に伴い、事業活動が縮小しています。来年度からの採用を予定している者について、内定を取り消すことは可能ですか。その他内定者の取扱いについて留意すべきことはありますか。

     

    → 採用内定を得ている被災地の新卒者等が、可能な限り入社できるよう、また、可能な限り予定していた期日に入社できるよう最大限努力いただきますようお願いいたします。

    採用内定により労働契約が成立したと認められる場合には、採用内定取消しは解雇に当たり、労働契約法第16条の解雇権の濫用についての規定が適用されます。 したがって、採用内定取消しについても、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、権利を濫用したものとして無効となります。 採用内定通知等に採用内定取消事由が記載され、解約権が留保されている場合がありますが、裁判例によれば、採用内定の取消事由は、解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られるとされています。

    なお、採用内定により労働契約が成立したと認められる場合に、やむを得ない事情により採用内定取消しを行おうとする場合には、使用者は解雇予告等労働基準法に基づく解雇手続を適正に行う必要があるとともに、採用内定者が採用内定取消しの理由について証明書を請求した場合には、遅滞なくこれを交付する必要があります。このことは、最低労働基準を定める労働基準法上の取扱いであり、上記の採用内定取消しの有効性に関する取扱いを示したものではありません。

    また、新規学校卒業者の採用内定取消しを行おうとする場合は、所定の様式により、必ずハローワーク及び学校に通知することが必要となります。 ※ 平成23年3月22日に厚生労働大臣・文部科学大臣連名で主要経済団体、求人情報事業所団体に、「採用内定を得ている被災地の新卒者等が、可能な限り入社できるよう、また、可能な限り予定していた期日に入社できるよう最大限努力すること」等について要請しています。


    ○ 今回の震災に伴って、4月1日付けで採用を予定している者について、自宅待機させるか、入社日自体を延期したいと考えていますが、その場合に労働基準法第26条の休業手当を支払う必要はあるでしょうか。

    → 採用内定を得ている被災地の新卒者等が、可能な限り入社できるよう、また、可能な限り予定していた期日に入社できるよう最大限努力いただきますようお願いいたします。

    採用内定の際に予定されていた入社日に入社させた上で、実際には就業をさせず自宅待機を命じた場合には、当該自宅待機は、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当たらない天災事変等の場合を除き、労働基準法第26条に定める休業手当を支払う必要があります。

    事業場の施設・設備が地震による直接的な被害を受け、その結果、事業の全部又は大部分の継続が不可能となったため、労働者を自宅待機させる場合の取扱いについては、(1)地震に伴う休業取扱い をご覧ください。 事業場の施設・設備は直接的な被害を受けていない場合の自宅待機の取扱いについては、(1)地震に伴う休業取扱い をご覧ください。

    また、採用内定の際に定められていた入社日自体を延期する措置(入社日の延期)を行う場合は、採用内定者への十分な説明と同意を得る必要があり、これらを行わないまま入社日の延期をすることはできません。同意を得て入社日を変更した場合でも、採用内定者の不利益をできるだけ回避するため、延期期間はできるだけ短くするよう努めていただくことが望まれます。


    (5)労働基準法24条(賃金の支払)について

    ○ 今回の地震で、①事業場の倒壊、②資金繰りの悪化、③金融機関の機能停止等が生じた場合、労働基準法第24条の賃金の支払義務が減免されることはあるでしょうか。

    → 労働基準法第24条においては、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならないとされています。 御質問については、労働基準法には、天災事変などの理由による賃金支払義務の減免に関する規定はありません。

    ○ 会社が地震等により損壊し、事業活動ができません。社長とも連絡が取れません。これまで働いた分の賃金を支払ってもらうことはできるのでしょうか。また、失業給付は受けることができるのでしょうか。

     

    → 労働基準法第24条においては、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならないとされています。既に働いた分の賃金は、当然に支払われなければなりません。可能であれば、会社の経営者などに連絡をとり、支払を求めることをお勧めします。

    なお、事業活動が停止し、再開の見込みがなく、賃金の支払の見込みがないなど、一定の要件を満たす場合には、国が事業主に代わって未払賃金を立替払する「未払賃金立替払制度」を利用することができます。

    また、休業となり、就労することができず、賃金を受けることができない状態にある方については、激甚災害の指定に伴う雇用保険の特例を御利用いただける可能性があります。


    ○ 被災地への義援金を社内で募る場合、募金額を各労働者から聞いて取りまとめ、賃金から控除することは問題ないでしょうか。

     

    → 賃金からの控除については、労働基準法第24条においては、賃金の全額を直接労働者に支払うことが原則とされていますが、その例外として、

    ① 法令に別段の定めがある場合

    ② 事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等との書面による協定がある場合

    に限り、賃金から一部の金額を控除することが認められています。

    上記②の労使協定により控除できるのは、社宅や寮の費用など、労働者が当然に支払うべきことが明らかなものとされています。労働者が自主的に募金に応じる場合は、一般的にはその労働者が当然に支払うべきことが明らかなものと考えられるため、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等との書面による協定を締結し、その労働者の賃金から募金額を控除することは可能です。

    なお、②の労使協定があったとしても、募金に応じる意思がない労働者の賃金から義援金として一律に控除することは認められず、労働基準法違反となりますので注意が必要です。


    (6)労働基準法25条(非常時払)について

    ○ 労働基準法第25条の「災害」には、今回の地震による災害も含まれるでしょうか。

     

    → 労働基準法第25条では、労働者が、出産、疾病、災害等の非常の場合の費用に充てるために請求する場合は、賃金支払期日前であっても、使用者は、既に行われた労働に対する賃金を支払わなければならないと定められています。

    ここでいう「疾病」、「災害」には、業務上の疾病や負傷のみならず、業務外のいわゆる私傷病に加えて、洪水等の自然災害の場合も含まれると解されています。 このため、労働基準法第25条の「災害」には今回の地震による災害も含まれると考えられます。


    (7)1年単位の変形労働時間制

    ○ 今回の地震により、事業場又は関連事業場が被害を受け、当初の予定どおり1年単位の変形労働時間制を実施できなくなった場合、労使協定を労使で合意解約し、締結し直すことは可能でしょうか。また、1年単位の変形労働時間制を採用している事業場において休日の振替はどのような場合に認められるのでしょうか。

     

    → 労働基準法第32条の4においては、労使協定において、1年以内の変形期間を平均して1週間あたりの労働時間が40時間を超えない範囲内で、1週に1回の休日が確保される等の条件を満たした上で、労働日及び労働時間を具体的に特定した場合、特定の週及び日に1日8時間・1週40時間の法定労働時間を超えて労働させることができるとされています。

    今回の地震により、1年単位の変形労働時間制を採用している事業場において、当初の予定どおりに1年単位の変形労働時間制を実施することが困難となる場合が想定されます。1年単位の変形労働時間制は、対象期間中の業務の繁閑に計画的に対応するために対象期間を単位として適用されるものであるので、労使の合意によって対象期間の途中でその適用を中止することはできないと解されています。しかしながら、今回の地震による被害は甚大かつ広範囲に及んでおり、当初の予定どおりに1年単位の変形労働時間制を実施することが企業の経営上著しく不適当と認められる場合には、労使でよく話し合った上で、1年単位の変形労働時間制の労使協定について、労使で合意解約をしたり、あるいは協定中の破棄条項に従って解約し、改めて協定し直すことも可能と考えられます。

    ただし、この場合であっても、解約までの期間を平均し、1週40時間を超えて労働させた時間について割増賃金を支払うなど協定の解約が労働者にとって不利になることのないよう留意が必要です。

    また、1年単位の変形労働時間制を採用した場合において、労働日を特定した時点では予期しなかった事情が生じ、やむを得ず休日の振替を行わなければならなくなることも考えられます。そのような場合の休日の振替は、以下のとおりとしていただくことが必要です。

    ・ 就業規則に、休日を振り替えることができる旨の規定を設け、休日の振替の前にあらかじめ振り替えるべき日を特定して振り替えるものであること。

    ・ 対象期間のうち、特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間として労使協定で定める期間をいう。)以外の期間においては、連続労働日数が6日以内となること。

    ・ 特定期間においては1週間に1日の休日が確保できる範囲内であること。


    (8)労働基準法33条(災害時の時間外労働)について

    ○ 今回の震災により、被害を受けた電気、ガス、水道等のライフラインの早期復旧のため、被災地域外の他の事業者が協力要請に基づき作業を行う場合に、労働者に時間外・休日労働を行わせる必要があるときは、労働基準法第33条第1項の「災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合」に該当するでしょうか。

     

    → 労働基準法第32条においては、1日8時間、1週40時間の法定労働時間が定められており、これを超えて労働させる場合や、労働基準法第35条により毎週尐なくとも1日又は4週間を通じ4日以上与えることとされている休日に労働させる場合は、労使協定(いわゆる36協定)を締結し、労働基準監督署に届けていただくことが必要です。

    災害その他避けることのできない事由により臨時に時間外・休日労働をさせる必要がある場合においても、例外なく、36協定の締結・届出を条件とすることは実際的ではないことから、そのような場合には、36協定によるほか、労働基準法第33条第1項により、使用者は、労働基準監督署長の許可(事態が急迫している場合は事後の届出)により、必要な限度の範囲内に限り時間外・休日労働をさせることができるとされています。労働基準法第33条第1項は、災害、緊急、不可抗力その他客観的に避けることのできない場合の規定ですので、厳格に運用すべきものです。

    なお、労働基準法第33条第1項による場合であっても、時間外労働・休日労働や深夜労働についての割増賃金の支払は必要です。

    御質問については、被災状況、被災地域の事業者の対応状況、当該労働の緊急性・必要性等を勘案して個別具体的に判断することになりますが、今回の震災による被害が甚大かつ広範囲のものであり、一般に早期のライフラインの復旧は、人命・公益の保護の観点から急務と考えられるので、労働基準法第33条第1項の要件に該当し得るものと考えられます。

    ただし、労働基準法第33条第1項に基づく時間外・休日労働はあくまで必要な限度の範囲内に限り認められるものですので、過重労働による健康障害を防止するため、実際の時間外労働時間を月45時間以内にするなどしていただくことが重要です。また、やむを得ず長時間にわたる時間外・休日労働を行わせた労働者に対しては、医師による面接指導等を実施し、適切な事後措置を講じることが重要です。

    なお、災害発生から相当程度の期間が経過し、臨時の必要がない場合に時間外・休日労働をさせるときは、36協定を締結し、届出をしていただくこととなります。


    (9)労働基準法36条(時間外・休日労働協定)について

    ○ 震災直後には十分な企業活動ができなかったことを受けて、現在、業務量が増加し、36協定で定めた延長時間を超えることになりそうですが、どのように対応すればよいでしょうか。

     

    → 労働基準法に定める労働時間の原則は、1日8時間、1週40時間とされていますが、労使協定(36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出た場合は、協定で定める範囲内で1日8時間、1週40時間の法定労働時間を超えて、労働させることも可能です。

    36協定を締結し、届け出ている場合であっても、36協定で定める範囲を超える時間外労働をさせることはできないので、36協定で定める範囲外の時間外労働を可能とするには新たに36協定を締結し直し、届け出ることが必要です。ただし、36協定で延長できる労働時間の限度については、大臣告示(限度基準告示)が定められており、36協定の内容は、限度基準告示に適合したものとするようにしなければならないとされています。

    また、時間外・休日労働はあくまで必要の限度において認められるものですので、過重労働による健康障害を防止するため、実際の時間外労働時間を月45時間以内にするなどしていただくことが重要です。また、やむを得ず長時間にわたる時間外・休日労働を行わせた労働者に対しては、医師による面接指導等を実施し、適切な事後措置を講じることが重要です。  


    (10)労働基準法39条(年次有給休暇)について

    ○ 今回の震災に伴う復旧・復興の業務等のため、労働者から請求のあった日に、年次有給休暇を与えることが困難な場合にはどのようにすればよいでしょうか。

     

    → 年次有給休暇については、使用者は、労働者が請求する時季に与えなければならないと定められています(労働基準法第39条第5項本文)。

    ただし、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、使用者は他の時期に年次有給休暇を与えることができると定められています(同項ただし書)。

    したがって、今回の震災に伴う復旧・復興の業務等への対応を行うに当たって、労働者が請求する時季に年次有給休暇を与えることが、事業の正常な運営を妨げる状況にある場合には、他の時期に与えることができます。

    事業の正常な運営を妨げる状況であるか否かについては、労働者の所属する事業場を基準として、事業の規模、内容、当該労働者の担当する作業の内容、性質、作業の繁閑、代行者の配置の難易、労働慣行等諸般の事情を考慮して客観的に判断すべきであると考えられ、震災後の事業を取り巻く状況も踏まえて個別に判断されます。


    (11)労働条件の不利益変更

    ○ 飲食店を経営していますが、震災により店舗の被災はなかったものの、来客数が激減し、売上げが大幅に下がっています。このため、従業員の賃金を引き下げようと考えていますが、問題はありますか。

     

    → 労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき従来支払われていた賃金、手当等を引き下げることは、労働条件の不利益変更に該当します。

    このため、労働者との合意など、賃金について定めている労働契約や労働協約、就業規則等のそれぞれについての適法な変更ルールによらずに、賃金の引下げをすることはできません。

    すなわち、賃金引下げなどの労働条件の変更は労働者と使用者の個別の合意があればできますが、就業規則の変更により賃金の引下げを行うには、労働者の受ける不利益の程度、変更の必要性、変更後の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況等に照らして合理的であること、また、変更後の就業規則を労働者に周知させることが必要です(労働契約法第8条、第9条、第10条)。また、労働基準法では、就業規則の変更の際には、労働者の代表等の意見を聴くこととともに、労働基準監督署への届出が義務付けられています(労働基準法第89条、第90条)。  


      

    Q&Aでは、代表的な質問・回答例を掲載しております。 個別の状況により解決方法は違ってきます。より詳しいご相談は、ご遠慮なくお問合せください。 

    オレンジ・パートナーズの顧問料

    【3】労使紛争解決支援

    労使トラブルでの裁判、労働基準監督署による調査は、今や"特別"なことではありません。

    労働基準監督署による調査の種類
    1. 定期監督
    2. 申告監督
    3. 再監督

    調査の結果、違反状態が認められた場合には是正勧告書や指導書によって改善指導が行なわれます。

    是正勧告で指摘される主な項目

    ■労働時間
    • 労働時間の適正把握(残業時間を含む)
    • 法定労働時間の超過
    ■割増賃金
    • 残業代の不払い
    • 割増率の間違い
    • 管理職と管理監督者の相違
    • 割増賃金の計算基礎から諸手当を除外している
    ■就業規則
    • 就業規則や賃金規程を作成していない
    • 法改正に対応していない
    • 社員代表の選任が会社指導で行なわれている
    • 社員への周知徹底が行なわれていない
    ■時間外・休日労働協定(36協定)
    • 時間外・休日労働協定(36協定)が作成されていない
    • 協定の有効期間が切れたままになっている
    • 代表者の選任が適正でない
    • 協定の内容が周知されていない
    ■法定帳簿(出勤簿・賃金台帳・労働者名簿)
    • 法定帳簿が整備されていない
    • 法定記載事項の記載漏れ
    • 保存期間の不備
    ■健康診断
    • 雇入れ時健康診断の未実施
    • 定期健康診断の未実施
    • 契約社員やパート社員等への健康診断未実施

    これまで労働審判や裁判を弁護士と共に対応してきた経験を踏まえ、労使間のトラブル解決に向けたアドバイスを行います。一度ご相談ください。

    電話番号03-3845-2670


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